三月です。
月二回はブログを書くのを目指しているのですが、2月は残念ながら目標未達成です。
今では信じられないことなのですが、こう見えて私はがんサバイバーです。
2002年の2月28日、リンパ腫の診断、約4か月の治療を経しました。今年でちょうど16年の月日が経ったのです。
血液の病気でしたので、抗がん剤と放射線の治療をしました。
がんの治療技術は本当に日進月。悪性リンパ腫でも現在は当時認可されていなかった薬が標準治療とされ効果を上げているようです。
そして、何より私が一番隔世の感を抱くのは、世の中のがんに対する認知の変化です。
16年前、がんは治らない、抗がん剤は怖いという感覚が一般的なものでした。
私の家族のあいだでも「いざという時の覚悟を決める」という話まであったそうで、患者の周りには悲壮な空気感がありました。
今では、がんは不治の病ではなくなり、上手な付き合いを求められる慢性病という位置付けが一般的になっています。
厚生労働省も、治療をしながら仕事も続ける両立支援に本格的に乗り出しました。
私が治療をうけたがんの専門機関では、当時すでに在宅での抗がん剤治療が始まっており、働きながら治療をする日の到来が遠くない未来の過渡期でした。
がんの治療の進歩はがん患者としての心理的な問題が解消をももたらしたのでしょうか。
経験上、がんになって一番大変だったことは、不安との戦いでした。
特に、死の影のちらつく不安は重く、家族にも友人にも話せませんでした。近い存在だからこそ心配をかけたくないという心理が働くのでしょう。
この経験は、心理やカウンセリングの必要性を感じ、この道にはいるきっかけとなりました。
辛い思いを共感されると、気持ちは落ち着き楽になります。次の治療にむけた気力もわいてきます。
がん治療経験者としても、少しも不安から解放されて、治療に療養に頑張っていただきたい。不安を抱える方々のお役に立ちたいと願っています。
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