今週末に行われるイベントに向けて、一青窈さんの「ハナミズキ」のピアノ伴奏の練習をしています。
最初この曲が流行っている頃、なんとなく不思議な捉えどころのない歌だなぁと思っておりました。
その後、多分何か他の曲の為に息子が買ってきたピアノの楽譜の本の中にこの曲が入っていました。
新しい楽譜をみると弾かずにはおれない性分です。
弾いてみると、繰り返されるメロディの素直さ素朴さがどこかお経のような、決して暗いとか湿っぽいではないのに、不思議な曲だなと思いましたが、何度弾いても飽きることがありませんでした。(お寺出身なのでついそう思ったかも)
今回人前で演奏するに当たり、この曲について調べていると、作詞もされた一青窈さんが9.11 に心を寄せて作られたことがわかりました。
また、一青窈さんが早くにご両親を亡くされていた事も知りました。
この事がわかって、私のこの曲に対する謎が解けたように思いました。
この歌が歌うのは、ひとりの人間のひとつの思いだけではないのでしょう。
テロや戦争、その他諸々の無念にも命を落とした人々、その中には、父も母も、息子も娘も、恋人も大切な友人も含まれていたでしょう。
その彼ら彼女たちの複数の視点からの想い、喜び、悲しみ、愛、いたわり、が歌詞には込められているように思われます。
そして、個人の無念さ恨みの突き抜けた先に、「君と好きな人が100年続きますように」と、大きな愛と思いやりの海にいきつく歌の心。あつい感動のなみだを禁じえません。
当日は、バレエとピアノで歌の世界を表現するつもりです。
バレエはロミオとジュリエットのオマージュ。
ジュリエットの祈りがハナミズキの花を咲かせることでしょう。
あと一日、練習がんばります。
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